Oshkosh Air Ventureに行くと確実に感じることができるのが、古い飛行機から最新の飛行機がすべてシームレスにつながっているということだ。
最新の飛行機のくくりとしては、やはり昨今話題のeVTOLや電動機となる。eVTOLに関しては、日本では空飛ぶクルマとして雑なくくりになっているが、写真を見てもらえればわかる通り、タイヤなんてついていない。
Airbus Vahana
都市内の移動を主眼としたeVTOL機。オスプレイとは異なり、翼ごとプロペラを傾けることができる。
Opener Blackfly
翼・プロペラともに傾けることなく、機体そのものの角度で垂直離着陸ができる。昨年のOshkoshでも展示されていたものだ。チルトさせる機構がないため、構造的な故障を低減させることができ、コストもその分お安くできるだろう。
実際に離着陸の動画を見ると、よく考えられているなあと驚かされる。
Googleの共同創業者、ラリー・ペイジ氏が出資している点も注目だ。
他にも電動機は多く展示されている。すでにモーターグライダーの電動機なんかは販売されているくらいだから、それほど珍しくはない。
Flight Design F2e
SIEMENSの電動モーターを搭載した電動機。このあたりの電動機は、まずは訓練飛行のコストを低減させることを目的にしている。
もちろん、後々はより大型の電動機の開発を行うことになるわけで、SIEMENSにとっても電動機のシステム開発の第一歩として有効だろう。
これこそが、空飛ぶクルマといっていいだろう。
Samson switchblade
空飛ぶクルマは、今までも多く開発されてきたが、どれも成功していない。
今回展示されていたこの機体は、クルマ形態での状態がいままでになくスマートな機体で、もうこれで売れなきゃこのコンセプトは根本的に売れないということだ。
ちなみに、この飛行機はキットらしい。
さすがに旅客機をブースに展示することはないが、ビジネスジェットであればものすごい数の機体が展示されている。そんなところからも、単なる自作機のイベントということではないことがよくわかるのである。