こちらも横浜にて。日本郵船氷川丸を見てきました。最近、船ばっかり見に行っている。
氷川丸は1930年5月に就航した日本郵船の貨客船で、日本に現存する唯一の戦前の貨客船でもある。1910~1930年代に流行したアール・デコ様式のインテリアが施されていたりと、船内も非常に凝った作りになっている。
一等食堂。氷川丸では一流のシェフを雇用しており、現代からみても非常に豪華な食事がふるまわれていたのでしょう。
一等社交室。ダンスパーティなどのイベントを催されたり、社交場として使われていた。現代の豪華客船でもダンスホールなんかは普通にあるみたいですね。おそらく、規模はもっと大きくなっているのでしょう。
一等喫煙室。喫煙室といっても、こちらも社交場として使用されていたとのこと。
一等特別室。いわゆるスイートルーム。各国の貴賓や著名人利用した。
当時の流行を取り入れたインテリアですが、現代だとどういったものが最新のインテリアとなるのでしょうかね。
三等客室。二段ベットで一部屋に8人が利用していたようで、一部屋に人が多いと、旅の途中で語りあうことも多かったでしょう。
機関室。エンジン下部まで見学できるのはうれしい。船舶に使用するエンジンの大きさをはっきりと感じることができる。ちなみに、氷川丸のエンジンはディーゼルエンジン。
操舵室。1960年まで運用されていたので、建造当初からは手を加えらている箇所もあるでしょう。レーダーなんかも搭載されていました。
船内にあるものひとつひとつ、どれをとっても単純な機能だけではないデザイン的な要素が織り込まれている。おそらく、こういったものにかけられる時間やお金、与えられている価値が今考えられているのとは全く違ったのでしょう。
いまどきのシンプルなデザインも悪くはないが、こういったデザイン的なものを持ったインテリアからは、今とは違う豊かさを感じることができる。
ここ最近訪れた船が南極観測船だったこともあり、氷川丸は非常に対称的な印象をうける(人に焦点があてられた)船であった。こういった船に入ると、現代の豪華客船はどういった感じなのだろうかと思うが、まあ、入る機会はまずないでしょう。