滑子航空機,覚書

飛行機好きで、写真を撮ったり、プラモを作ったり。

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その6

エアショーの続きを。

 

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  Yak-110。Yak-55をニコイチにした飛行機だ。真ん中にジェットエンジンを搭載しているのが特徴的。ある角度からはレシプロ音が、ある角度からはジェットエンジン音が聞こえるため、撮影しながらそのギャップに思わずにやけてしまった。

 

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  いい感じに雲が発達している。

 

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  XP-82。割と最近レストアされてフライアブルで復活した飛行機の一つ。

P-82については理由があってニコイチとなっているが、なんでこういうことをまじめにやってのけるのか。プロペラの回転方向を左右で逆回りになっていたりと手がこんでいる。

 

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 CL-215。カナダからやってきた消防飛行艇。チヌークによる消防デモは見たことがあるが、飛行艇から投下される水の量には圧倒された。

 

エアショーがあれば、帰投する飛行機も多数あり。

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 Sharp Nemesis NXT。最高速度を重視したレース機だ。これもキット機。

 

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編隊離陸だって行われる。

 

De Havilland Canada DHC-1 Chipmunk

 DHC-1 Chipmunk。カナダの練習機。

 

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 B-29 Doc。個人的に、どうしてもフライトを見たかった飛行機のひとつ。世界で2機しかないフライアブルなB-29で、こちらもつい最近フライアブルで復活した飛行機。

 

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 この機体は戦闘には参加しておらず、日本の上空を飛ぶことはなかったようだ。

大戦後に活躍したDC-3のような飛行機とは一線を画すそのラインは、むしろ現代のジェット旅客機を想起される。

 

さて、最後は地上展示機を少し紹介して終わりにしましょう。

つづく

 

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その5

 ここは天国か、はたまた天国か。オシュコシュのエアショーはすごい。

 

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  F-22の日本への飛来も、F-35の配備に伴って減っていますね。初めて見るF-22アメリカになるとは思わなかった。会期中、F-22はほぼ毎日飛んでいたようだ。

 

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 日が傾いてもバンバン飛ばす。

 

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  F-35C。今年の2月にIOCを獲得したばかりの最新鋭戦闘機をなぜ自作機の祭典に呼ぶのか(IOCを獲得したのはこの機体の所属部隊ではないが)。

 おそらく広報目的で、パイロットのなり手の不足(するだろう)という理由が少なからずあると思われる。ちなみに、ジェネアビ・自作機界隈も若手の数は決して多くないようで、いかにしてなり手を増やすかはアメリカでさえ苦心しているようだった。

 

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 F-22A-10、F-35Aの編隊飛行。

 

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 T-6の大群。このT-6がけっこううるさい。

 

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  大戦機も数多く飛ぶ。

 

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 T-34がアクロバットをする。そういえば、カラースモークは初めて見たな。

 

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 異機種で編隊飛行どころか、アクロバットをやってのける。

ループ飛行などでは明らかに機種によって軌道に違いがあるので見ていておもしろい。

 

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  Mig-17。もちろん民間機。アフターバーナーがただエンジンが火を噴いているようにしか見えない。

 しかし、エンジンの維持とか部品はどうしてるのでしょうか。やっぱり、作れるものは作ってるのでしょうかね。

 

長くなりそうなので、つづく

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その4

 さて、オシュコシュといえば自作機の祭典。ということで、ずらずらと適当に撮ったものを並べてみる。

 

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 Van's aircraftのキット機だと思うけど、忘れた。キットの飛行機というと身構える人も多そうだけど、こういうのを見ると、案外普通(?)な飛行機であることがわかる。

まあ、そもそもライト・フライヤーが自作機だからね。あまりメーカー製になれると視野が狭まってしまうことがよくわかる。

 

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  Viking Aircraft Enginesのエンジン。こんな感じで、無造作に航空機用エンジンが展示されているのである。

 

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  Scale birdsで開発中のP-36のスケール機。こんな星形エンジンも当然存在する。

 

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  Titan T-51。やっぱり大戦機のスケール機は人気なのだろう。これなんて、75%のP-51だけど、抜群にかっこいい。

 

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 Kitfox STi。写真のように低圧大経タイヤを装着しており、STOL性能をもつ飛行機だ。もちろん、これもキット機。

 

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 Sonexのジェット機ジェットエンジンだって、自作機用に手に入るのである。もっとも、ほぼ一択のようだが。

 

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 そして、自作した飛行機でフライ・インをするのである。やってみたいな。

 

つづく

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その3

 オシュコシュ的なイベントが日本でもできるのだろうか?残念ながら、実際に行ってみた感想としては「No」だった。参加機がいないだとか、自作機が日本では~とか、大戦機が~とかそういう話ではない。

 

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 それは、飛行機との絶妙な距離感を達成できないと強く感じたためである。

 駐機場には自由に出入りができ、離陸準備が始まるとスタッフがやってきて、見学している人はさっと飛行機から離れる。これを規制線を一切張らずにできるところがすごい。

 もちろん、このイベントは有料でチケット代もけして安くはない。なので、わざわざチケットを買って見に来る人にはこういう距離感を心得ている人が多くいるのかもしれない。しかし、規制線なく飛行機が展示されている状況、日本では絶対にありえないよなあ。米軍の航空祭(特に厚木基地)くらいか。

 

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つづく。

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その2

 Oshkosh Air Ventureに行くと確実に感じることができるのが、古い飛行機から最新の飛行機がすべてシームレスにつながっているということだ。

 最新の飛行機のくくりとしては、やはり昨今話題のeVTOLや電動機となる。eVTOLに関しては、日本では空飛ぶクルマとして雑なくくりになっているが、写真を見てもらえればわかる通り、タイヤなんてついていない。

 

Airbus Vahana

 Airbus Vahana

 都市内の移動を主眼としたeVTOL機。オスプレイとは異なり、翼ごとプロペラを傾けることができる。

 

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 Opener Blackfly

 翼・プロペラともに傾けることなく、機体そのものの角度で垂直離着陸ができる。昨年のOshkoshでも展示されていたものだ。チルトさせる機構がないため、構造的な故障を低減させることができ、コストもその分お安くできるだろう。

 実際に離着陸の動画を見ると、よく考えられているなあと驚かされる。

 Googleの共同創業者、ラリー・ペイジ氏が出資している点も注目だ。

 

 他にも電動機は多く展示されている。すでにモーターグライダーの電動機なんかは販売されているくらいだから、それほど珍しくはない。

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 Flight Design F2e

 SIEMENSの電動モーターを搭載した電動機。このあたりの電動機は、まずは訓練飛行のコストを低減させることを目的にしている。

 もちろん、後々はより大型の電動機の開発を行うことになるわけで、SIEMENSにとっても電動機のシステム開発の第一歩として有効だろう。

 

これこそが、空飛ぶクルマといっていいだろう。

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 Samson switchblade

 空飛ぶクルマは、今までも多く開発されてきたが、どれも成功していない。

今回展示されていたこの機体は、クルマ形態での状態がいままでになくスマートな機体で、もうこれで売れなきゃこのコンセプトは根本的に売れないということだ。

 ちなみに、この飛行機はキットらしい。

 

 さすがに旅客機をブースに展示することはないが、ビジネスジェットであればものすごい数の機体が展示されている。そんなところからも、単なる自作機のイベントということではないことがよくわかるのである。

 

 つづく。

Oshkosh Air Venture 2019に行って来た その1

 さて、何から話せばよいのやら。そんな熱気にやられた3日間だった。

イベント自体は1週間にわたって開催されているが、自分が行ったのは最後の3日間。

 

 Oshkosh Air VentureはEAA(Experimental Aircraft Association)、つまり実験用の航空機(エクスペリメンタル・カテゴリー)を取りまとめている組織が主催で年に一度開催されているイベントだ。

 また、自作の航空機もこのエクスペリメンタル・カテゴリーで飛ばすことできる。そのため、自分で飛行機を作る、飛行機のキットを売る、エンジンを売るという文化が成立するわけだ。さらに、大戦機なんかもエクスペリメンタル・カテゴリーとして飛ばすことができる。

 

 このイベントでは「フライ・イン」、つまり会場まで飛行機でやってくる人が数多くおり(それが主流といってもいい)、それら飛行機の中には自分たちの手で作った飛行機が数多くある。そのため、このイベント期間中にはワークショップが数多く開かれており、飛行機の工作についても学ぶことができるのも特徴的だ。

 

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 駐機場には 自作機がずらりと並ぶ。駐機場といっても、ただの草原地帯。人の出入りは自由だ。

 

 今回自分は撮る専門ということで、ワークショップには未参加。それでも、3日間ですべての飛行機を見回ることは不可能だった。それだけ会場は広く、展示・参加機の数が多い。

 エアショーは昼からだが、朝は朝でフライ・インしてきた飛行機がひっきりなしに飛んでいる。誇張なく、20秒に一機以上の割合で機体が離陸していく。そのため、地上の機体をみながら、飛んでる機体を見るというかなり忙しい状況になるわけだ。

 

 というわけで、続く