滑子航空機,覚書

飛行機好きで、写真を撮ったり、プラモを作ったり。

零戦が分解状態になっていたので浜松広報館まで見に行ってきた。

 前々から噂ではありましたが、浜松広報館に展示されている零戦が地上に降ろされて展示されるのが決まったようで、その一環で地上に降ろされたタイミングで分解もされていたので見に行ってきました。

 機体の来歴としては、零戦52甲型昭和19年3月製造、同6月19日にグアムにて撃墜(形状は保っているので不時着)されたもの。パイロットの尾崎氏は戦死している。

 

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 ほんとに分解されている。零戦は翼が左右一体かつ永久結合方式なので、胴体が前後にわかれる構造となっている。

 

 まずはエンジン回り。

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 正直エンジンは詳しくないのでよくわかりません。

 

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 エンジンカウルの留め具。形状は意外と複雑で、お金かかってそう。

 

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 エンジンとエンジンカウルを固定する環状部品の取り付け部分。

こんなところもしっかり軽量穴があけられている。

 

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 プロペラシャフト。中心の穴は可変ピッチプロペラへの滑油の通り道になっている。

 

 次は前部胴体。主翼も一緒だ。

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 零戦を後ろから覗けるのは珍しい。胴体を分解結合する際は、座席をはずしてここの隙間から作業するしかないんですかね?体が大変なことになりそうだ。

 

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 胴体右内側。横通しの黒いパイプは何でしょう?

 

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 左側。黒い取っ手は乗り込む際に使用する取っ手。

操縦席後方は無線設備だったり酸素ボンベだったりが搭載されているが(型によってまちまちらしい)、それにしては固定金具や固定座が少ないように感じた。

 

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 主桁。復元時のものか製造時からなのかはわかりませんが、めちゃくちゃガセットが貼られている。

 

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 何とか見ることができる計器盤。一部英語表記があるので、オリジナルというわけではなさそう。

 

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 フィレット形状を胴体でそのまま作っているのはクレイジー。生産する上で手間はとてもかかりそうだ。

 

 最後は後部胴体。

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 後部胴体。地上展示になるので、おそらく尾輪回りの調整が必要なのでしょう。

尾部カバーも外されていました。

 

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 胴体の中。前部胴体と同じく、乗り込み用の取っ手がついている。

 

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 尾輪周辺は一部ダミーっぽい。現存機と比較すると違いがわかるが、意外と形状が複雑なので復元はあきらめたのかもしれない。

 

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 フィレットが外されているので、水平尾翼結合部とエレベータを動かすパイプも見える。

 

 というわけで、簡単に気になったところをまとめてみた。今後零戦の分解状態を見る機会はない気がするので、最後の機会と思ってこれでもかといろいろ写真を撮ったのでflickrのリンクも載せておく。

浜松広報館 零戦分解展示 | Flickr