次はMg19の分解の様子をまとめます。
こちらは初飛行が1951年で、オーストリア製の複座グライダー。ミニモアと同様にガル翼ですね。ちなみに、この時代のガル翼グライダーはFafnirというグライダーの影響が強いそうです。
尾翼取り外し
まずは尾翼のフェアリングの取り外し。スクリューで止められているので、やはり分解性は高くありません。
こちらはフェアリング。前側のみ、写真のような機構で固定されます。
オーソドックスな四点締結構造。水平尾翼のみを取り外すようになっています。
主翼取り外し
ミニモア同様にフェアリングをまず外します。
上側の結合ピンは胴体内側に入っています。
ミニモアと異なり、主桁-前桁での結合方式ですね。
胴体側は鉄パイプのトラス構造となっており、下側の結合は胴体の外になっています。
主翼側。主桁はBOX状になっていますが、翼全体でみるとD型BOX桁構造。ちなみに、写真の左側が後ろです。
隙間からのぞくと木リブがずらり。ワイヤーはSchempp-Hirth式ダイブブレーキに、ロッドはエルロンにそれぞれつながっています。
トレーラー搭載
トレーラーにそのまま載せられる台車に翼を搭載していきます。
胴体ももちろん載せられます。エルロンが翼の2/3近くにわたっていることから、この機体は最も初期のMg19でしょう。
トレーラーで運ぶ際にエルロンがばたつくのを防止するためのロック。
わざわざボルトがついているけど、どこかに固定するのだろうか。
そのままトレーラーに収納。
収納完了。こちらは人が中に入って作業するようにはなっていないようです。
MG19はミニモアと比較すると、構造・外見だけでみると木製桁にガル翼で、主翼・尾翼問わず翼端は曲線形状となっており、非常に似た印象を持ちます。しかし、結合はピンを差し込むだけになっていたりと、少し洗礼されているなあと違いがわかります。
写真を見返すと、MG19はやや情報が足りないなあという印象がありましたが、今後撮れることは果たしてあるのだろうかということもあるため、貴重なビンテージグライダーの分解記録として残してみます。