いまごろ気づくシリーズ。
C-130の水平尾翼にある翼端灯。こんなのあったっけ。
答えはポッド & ホースをライトアップするための翼端灯。
なのでC-130ではなくKC-130に備わっている灯火でした。
いまごろ気づくシリーズ。
C-130の水平尾翼にある翼端灯。こんなのあったっけ。
答えはポッド & ホースをライトアップするための翼端灯。
なのでC-130ではなくKC-130に備わっている灯火でした。
三菱スペースジェットがらみで根強い話としてでてくるのが「スコープクローズが変更されない限り、M100(70席クラス)が市場を独占できる」という話。
いまさらながら気になるのが実際の北米で飛んでるリージョナルジェットの数。多い多いといわれているものの、あんまり調べたことが無かったので。
wikipediaでぽちぽち調べつつ、退役が早まった航空会社のものを減らしている。
ここにはいわゆるスコープクローズに合致しないE190が60機含まれており、今後50機の運航が見込まれているCRJ550は含まれていない。
ざっくり1700機程度が運航しているようで、ここで気になるのは50席前後のCRJ100/200とERJシリーズが合わせて750機程度運航していることだろうか。ここの更新はE2-jetにしてもMSJ(旧MRJ)にしても、席数を減らして運航させるにも少し微妙な気がする。
"わしらはどうなるんじゃ"
続いて各社の今後20年間での需要(新規デリバリー)予測。当然ながらコロナちゃんの影響は考えられていないが、数年横にスライドすると考えればいいのかもしれない。TPはターボプロップ機。
エンブラエルの予測が150席以下となっているのでわかりづらいが、MSJが狙えるのは日本航空機開発協会が書いているところの60-99席と一部の59席以下のジェット機需要だろう。今後20年間でMSJが狙えるのは3000機から多くて4000機程度の需要といえそうで、エンブラエルが狙える100-119席の需要は取ることができない。
こちらはエンブラエルが2019年予測にあわせて発表している150席以下ジェット機の地域別の予測。北米の機数は現在の運航数と150席以下という点を考えるとわからなくもない数と思える。当然ながらこの150席以下にはA220なども入ってくるので。
MSJが戦うのは北米だと2000機程度の取り合い。現在の運航機数を考えると十分にありえる数字だが、50席前後のリージョナルジェットも多く飛んでいることを考えると、もっと減ってしまう可能性もある。いずれにせよ一時は700機程度といわれていたMSJの採算分岐機数はさらにすごいことになっているはずで、さっきのMSJが狙える機数が3000~というのを考えると、むしろ北米で数を出しておかないと事業が成立しないレベルで苦しいような気がしてならない。ローンチカスタマーの都合仕方ないとはいえ、ほんとはアメリカ向けを注力したかっただろうなあ。
個人的にはMSJ一択なんてのはアメリカの航空会社にとってもいいことにはならなさそうなので(737MAXみたいになると困るという意味で)、結局は手堅いだろうE175-E2を入れるためにスコープクローズが緩和される気がしている(まあ、旅客機開発なんて水ものなのでどっかの会社が割を食うのだ)。緩和されなければラッキーくらいだ。
SSJ100はあんまり売れていなかったり(それでもオーダーは300機)と一概にはいえないが、北米を除く地域ではロシアと中国の機体ともしのぎを削ることになるだろう。またTP機を考えるとインドネシアもR80を開発中で、新しい旅客機を開発したい国は日本だけではないので他国の動きも要チェック。
"まじめな話、わしらはどうなるんじゃ"
長いタイトルですが、今回レビューする本はこういう言い方にすると何を見てるのかがわかりやすいかなと。
飛行機の設計と製作-2 超軽量動力機の型式証明申請に基づく空力強度計算の実例
著者 (有)オリンポス
ずいぶん前にレビューした本のシリーズ第2弾ですね。
タイトルには「型式証明」とありますが、型式認定を取るうえでの提出書類をまとめたものとのこと。型式証明と認定って何か違うんですかね。言葉だけ?
空力強度計算のところもいいのですが、機体の各部写真や、使用材料リスト、飛行規程なんかも載っており、そのあたりを見るだけでもいろいろおもしろいですね。
空力強度計算については、V-n線図作成に関する各計算と、重心位置の許容範囲の計算がメインとなっています。実例なので具体的にどういう計算をしているのかがわかりやすいですが、耐空性審査要領から式をそのまま引用している式については中身の意味は別途調べるとよさそうです。
本書とあわせて読みたい本がAircraft Performance Stability and Control、通称スタコン。
写真の通り洋書であるが、相互に本を読み合わせることでそれぞれの内容を補完して理解がしやすいように思われます(主にChaper5と6について)。
注意したいのは「超軽量動力機の~」と「スタコン」では重心に対しての式の整理の仕方が異なるため、完全な一対一対応ではないことだろうか。個人的には「超軽量動力機の~」の方が、設計時には扱いやすいのではないかと思います。
それぞれいい感じに読み合わせた後に「スタコン」を読みこんでいくのもいいですね。