普段は水曜日と木曜日、しかも予約しないとみることができない静岡理工科大学航空資料館ですが、富士山の日にあわせた土日開館日に見てきました。
入ってまず目を引くのはセスナ172とタミヤの模型がずらりと並べられたコーナーだ。しかし、今回の目的はそこでないので奥に突き進む。
LET L-23 Super Blaník
チェコ製の金属グライダーで、二人乗りの練習機。滑空比は28で、主翼の前進角はけっこう強め。
日本で金属グライダーといえばピラタス(日飛)B4が有名かもしれないが、このL-23のもとになったL-13は全世界で3000機以上も売れたベストセラー機だったりする。
できれば、キャノピーを閉じた状態の特徴的な機首からキャノピーにかけての形状を見たかった。
後席キャノピーの開き方がかっこいい。
胴体の背びれ構造はB4でも見たことがあるが、胴体径が小さく、ロンジロンもそれほど幅がないだろうから、外皮の継ぎ目処理としてよいのかもしれない。
三田式3型改1
数少ない国産グライダーのひとつで、胴体は鋼管羽布張りで主翼は木製。残念ながら主翼強度不足に関する耐空性改善通報が通達され引退することになったそうだ。
大阪の交通科学博物館で見て以来のMe163のロケットエンジン。
そしてこちらはベルX-1のロケットエンジン。
一時はどこに行ったのか所在がわからなかった(閉館時にはすでに引き取り先は決まっていた可能性はある)が、無事再会することができてよかった。
ところで、このふたつのエンジンはなんで日本にあるのだろうか。
こちらも大阪にあったと記憶しているR-3350エンジン。あまり詳しくないのだが、B-29に使われ、戦後も改良されて使われ続けたこのエンジン、バージョンごとにけっこう違いがあるらしい。
R&R ダーウェント5。エンジンの展示が豊富だ。
プロペラの展示が多いのも特筆するべきところだろう(これも大阪にあったもの)。
一番上のプロペラは1911年製のライト式プロペラで、やはり形状はかなり特徴的だなと思う。その下にあるプロペラはその10年後のものだが、こちらは今見ても違和感はないあたりから航空機の進歩の速さがみてとれる。
ざっと見るだけでも軽く1時間以上かかる資料館で、見ごたえは十分にある。
この日は静岡空港でイベントがあり、そこから無料シャトルバスで行けるということもあって親子連れで非常ににぎわっていた。