滑子航空機,覚書

飛行機好きで、写真を撮ったり、プラモを作ったり。

もう4年。

 2016/4/22はX-2の初飛行日であり、早くも4年の月日が流れたのかという気持ちと同時に、運用期間より終了後の期間の方がすでに長いことに驚く。

 

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  フライトの様子を見れたのは2回だけ。ちゃんと写真に収めることができたのは1回だけだ。

 

 しばらくはどっこにも撮影に行けないので、過去の写真を眺めるくらいしかできないのが残念だ。カメラの点検受付は再開してるんだっけか。

 

スピードの追求、研三。

 ひと月ほど前になるが、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館で開催されていた研三の特別展の話でも。展示されていたものとしてはそれほどでもなく、研三用のメタノール噴射装置と、試験用の単気筒エンジンの一部。あとはパネル展示がメインといったところ。

 

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 こちらはメタノール噴射装置。気筒内でメタノールが気化させることで圧縮空気の温度を下げ、自己着火による異常燃焼を防ぐことを目的としている。研三で使用したエンジン(DB601A)には機械式過給機(スーパーチャージャー)を装備しており、その効果を高めることを目的としていたといえる。

 

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  研三の特徴といえば、胴体横に搭載されたラジエータ/オイルクーラ。機体から大きく張り出したラジエータはそのまま機体の抵抗につながるため、極力押し込めることに努めたようだ。

 リノエアレースに出場しているレース用に改造された大戦機(854km/h)や、当時の速度記録機であるMe209(756km/h)なんかに投入されている技術と比較すると、研三は日本が持てる技術(エンジンは輸入だけど)でやれる範囲でやってみた、という印象が強い。

 

 記録飛行時に撮影された映像が流されていたのだが、フライト後にパイロットに駆け寄るエンジニアの笑顔が最高だ。

 

AIR RACERS Vol.6

 二年ぶりですかね。新刊です。

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 今回は元スカンクワークスのメンバーで、冷却のスペシャリストであるピート・ロー氏と、航空機修理工房を経営しているピート・レジーナ氏へのインタビューがメイン記事となっている。内容は、買って読んでくださいとしか言いようがないですね。

リノエアレースに参加する多くの機体を手掛けていたこと御仁へのインタビューを日本語で読めるのは、間違いなくこの本だけでしょう。

 もう一つはアメリカでのExperimentalカテゴリーの法律話が簡単に書かれています。

 

 しかしまあ、改めて過去のAIR RACERSを読み直しいろいろ調べてみると、スピードを追い求めるため、ごく短時間を高速で飛ばすための改造がなされていることがよくわかりますね・・・。

 

宇宙的なジェット機。

  天文学的なといったほうが正しいか。アメリカン航空は過去に自社のジェット機に「ASTRO JET」と書いており、今は復刻塗装機も飛んでいる。調べてみたが、707導入後からいつくらいまでその塗装が使われていたのかはよくわからなかった。

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  飛行機で天文学的といえば開発費くらいしか思い浮かばず、三菱スペースジェットがそういう意味ではないことは間違いなかろう。

 

模型からわかること

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  かかみがはらの研三企画展にて。左が研三で右が飛燕だ。

飛燕と比較すると、研三のレーサー風の形状があくまでも記録機であると割り切っていることが一目でよくわかる。個人的に小型だと思っている二式単座戦闘機「鍾馗」よりもさらに小さいようだ。

 企画展の話は少しまとめてみようかな(エンジン周りはあんまり詳しくないので、まとめるほどネタがないんだよなあ・・・)